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誰にもあげることは出来ないのです

語り部をしていると 

震災を語ること以外のご依頼を頂くことがあります

 

昨年中の話ですが

全国放送のバラエティー番組から出演を依頼されました

 

バラエティー番組と言えども

全国放送の番組ですから その影響力は絶大です 

私は 普段 災害に関心のない方にも

ご家庭や職場で防災減災のお話をしていただく

良いきっかけになるのでは と思いました

 

担当者の方に番組の趣旨を伺ったところ

 

「 佐藤さんが避難する際に聞いたという

  お母さまの声について お話ししてほしい 」

 

「 震災で家族を亡くした人の中に

  亡くなった家族との霊的な接触という

  体験をされた方がいると聞きます そのことについて 

  佐藤さんの体験を番組でお話していただきたい 」

 

直ぐにお断りしようと思いましたが 

 「 その番組の中で 

   防災減災のお話しに繋がるように

   お話しさせていただけるならお受けします 」

そのように わざと条件を付けてお返事をしたところ

 

「 上層部の判断で 防災減災のお話しになるのであれば

  お話しして頂かなくてもよいそうです 」

 

ということになり 番組出演はお断りしました 

 

また 別の方々から依頼されたものは

「 お母様とおばあ様が亡くなった後で

  例えば夢に出てきたり 

  何らかの形で接触のようなものはありませんか

  そのようなものがあったら 教えていただきたい 」

 

「 亡くなったご家族に対する佐藤さんの想いを

  手紙に書いてみませんか 」という依頼もありました

 

たしかに 夢に見ることもあるでしょう

知らない人が見聞きすれば

霊的体験と取れることもあるでしょう

 

しかし それがどうしたというのでしょうか

 

そのような私の体験を知ったところで

今後起きうる災害から

かけがえのない命は守られるのでしょうか

 

手紙を書くことで

少しでも心が和らぐ方がいらっしゃるのは確かですが

私にはそれが出来ないのです

 

いまだに 亡くなったことを理解できていない私に 

どんな手紙が書けるというのでしょうか 

 

せっかくご依頼いただいても

私の心は 私のものです

一番奥にしまってある 母や祖母への想いは

大切な 大切な 私だけの宝物ですし 

誰にもあげることは出来ないのです

 

語り部としてお伝えしている部分は 

災害で大切な人を亡くした私の気持ちを通して

御自分のこととして振り返っていただくこと

考え始めていただくことが目的なので

気持ちの全てをさらけ出しているわけではないのです

 

決して意固地になっているわけではありません

 

語り部だからこそ

語れない部分もあるのです

防災減災に繋げるためには 

あえて語ってはいけない部分もあると思うのです

 

 

稚拙な記事ですが 

皆様のお心に触れる何かがございましたら

シェアをお願いいたします

 

#語り部佐藤麻紀