読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

「レゴバットマン ザ・ムービー」映画

『レゴバットマン ザ・ムービー』

<ストーリー>

 ゴッサムシティを狙うジョーカーの軍団をあっという間に壊滅させたバットマンバットマンにライバルと呼ばれなかったジョーカーはショックをうけ、なんとか自分を認めさせるためにうった次の手段はなんとパーティー会場を襲ってすぐに自首してしまうことだった・・・

<コメント>

 「意外とよく出来ていて、なんと言ってもバットマンの本質みたいなものが出ている」という噂に観に行きました。なるほど、確かに面白い。

 パロディというのはよっぽど作りこまないと単なるコントになってしまう。しかも実写でもアニメでも存在するバットマンという存在を下手に描いたらまさに出来の悪いコントでしかない。その点レゴで作ったストップモーション風という全編を貫く方式ならそもそも戯画っぽいキャラクターもさらに戯画化されるし、アクションの不自然さとかも全然気にならない。もっとも、描写がそうであるだけで全編は計算されつくしたCGで描かれているので“ものすごく作りこんだレゴのセット”に単純に喜ぶことが出来る。

 お話も一見パロディなのだけれども、これまた本編の本質を理解していないときちんと笑えないことを理解して製作されている。バットマンのファンにとってはかなりイタいところを突いている部分が多くて、前半はバットマンのイタさに大笑いしてしまう。特にジョーカーが「さあ、バットマン、ライバルの俺の逮捕と街を救うのと二つに一つだ」というと「あのさ、別にお前はライバルでもなんでもないよ」「じゃあ、お前のライバルとは誰だ!」「スーパーマン!」「いや、正義の味方同士じゃなくて正義と対立する悪のライバルは誰だ?」「そんなもんいない。お前は単なる悪党の一人」のくだりは傑作だし、バットマンがロビンを連れてスーパーマンの“孤独の要塞”に訪ねて行って「あいつも事件のないときはここで孤独に暮らしているんだ」と入ってみたらフラッシュやワンダーウーマンなどが踊っていて実はジャスティスリーグのパーティーが開かれていてスーパーマンが気まずい顔をしながら「あれ?君にメールとどかなかった?」というくだりには大笑いしてしまった。

 とはいえ、そういうバットマンが色々な意味で考えを変えていくところは感動的だし、様々なレゴヒーローにレゴヴィランの闘いは圧倒的だし、アメコミファンとしてはニヤニヤするしかない。

 ところでこの作品に関しては原語原理主義の人にも吹き替えをお勧めする。全編を彩るわざと声を潰したバットマンのボヤキは日本語版ならではの傑作だし、児島よしおも実にキャラにあった能天気さで気にならない。

レゴバットマン ザ・ムービー